どうして年齢を重ねると骨粗しょう症になりやすいのでしょうか?
人間の骨組織は年齢を重ねるにつれて老化していきます。さらに、高齢になるとカルシウムの代謝や内分泌が変化し、骨の量が減少していきます。骨密度が低くなり、軽石のようにスカスカの状態になってしまうのです。
実はそれだけでなく、高齢になると、体内のいろいろな臓器の働きも落ちてきます。
腎臓の働きが落ちると、活性型ビタミンDを合成する能力が低くなります。活性型ビタミンDには、小腸からカルシウムやリンの吸収を促す働きがあり、さらに骨へのカルシウムやリンの沈着を促す作用もあるのです。高齢になり、このビタミンDが不足すると、体内のカルシウムやリンが不足することになり、それを補おうとして骨から溶け出すようになるのです。そのため骨は「す」が入ったようにもろくなり、骨粗しょう症となるのです。
まだまだあります!
ビタミンDが活性型ビタミンDに変わるためには、実は紫外線が必要なのです。確かに、紫外線は近年、まさに敵のように扱われていますが、こと骨粗しょう症予防には必要な働きをするのです。高齢になり、あまり外出しなくなると、健康のために必要な紫外線量さえも確保できなくなってしまうのです。また、高齢化によって、カルシウムの骨への蓄積に必要な運動が減ることも骨粗しょう症に拍車をかけます。
運動量の減少は、骨のなかの血液を酸性化し、カルシウムを溶け出させやすくし、骨の細胞の働きも悪くします。
では、骨粗しょう症の対策・治療とは、どういったことを行えば良いのでしょうか?
骨粗しょう症については、食生活の見直しや運動、日光浴といった日々の生活を改善することで、予防および症状の更なる悪化を防ぐことが重要な対策となります。
しかし、もっと積極的な治療法はないものなのでしょうか?
急性の腰痛や背部痛に対しては、3週間ほどの安静と消炎鎮痛薬(しょうえんちんつうやく)や筋弛緩薬(きんしかんやく)の投与によってある程度の軽減をはかります。ただし、ある程度痛みが和らいだら、なるべく早くベッドを離れ、運動を始めるほうがよいでしょう。
長く床を離れないでいると、筋肉が弱り、寝たきりになってしまいます。運動は、食品から摂取したカルシウムを骨に蓄積するのに重要な働きをします。また、筋肉をきたえることは、骨折を防ぐことにもなるからです。安静を保ち続けるよりも、早々に運動を始めるほうが、骨量の減少を食い止めるのに良いのです。
軟性のコルセットをつけて、身体を固定し、支持すると痛みを軽減するのに役立ちます。
骨粗しょう症に対する薬物療法としては、カルシウム製剤や活性型ビタミンDの投与のほか、たんぱく同化ホルモン、カルシトニン製剤の投与がおこなわれます。骨量を増加させたり、カルシウムの骨への沈着を促すことが目的です。しかし骨量の増加どころか、現状維持をするだけでもなかなか難しいのが現実です。
若いうちから極力、カルシウムの摂取、運動の取り入れ、適度の日光浴をして、骨粗しょう症予防に取り組むことの大切さはどれほど強調しても強調しすぎることはないようです。